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山猿

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八重樫東再び

「日本ミニマム級王座決定戦」(2009年6月21日・松下IMPホール)
同級1位:堀川謙一(SFマキ)●判定0−3○同級3位:八重樫東(大橋)
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スピード、パンチの切れとも十分、緊迫感溢れる前半戦。距離が詰まった6回以降は押し合う場面が少々増えたが、実力者同士が期待に違わぬ好試合を演じた。ダウンシーン、決定的なシーンはなし。右ストレートを序盤から好打した八重樫がユナニマスで日本王座を獲得した。スコアは95−96(浦谷)、95−97(坂本)、94−97(原田)。ちなみにおれの採点は92−99で八重樫。

序盤の八重樫はリードパンチをうまく使い、例えヒットさせなくても、やや打ち下し気味の右に瞬時に繋げ、主導権を握った。低いガードに、常に開いている口はどうしてもイーグル京和戦の悪夢を連想させてしまうが、余裕を持って距離をキープしているため堀川の左フックも目前で外せている。敵地に乗り込んでの戦いながら闇雲にプレスをかけることなく、堀川の打ち終わりを的確に衝いたところは敗戦を含めたこれまでのキャリアで学んだ部分か。左フック、左右アッパーなどパンチも多彩で見栄えがいい。師・大橋秀行会長のようなボディショットがあれば、さらに楽な展開に持っていけただろう。
24戦17勝(4KO)6敗1分けという戦績以上のパンチ力を持つ堀川は4回にシャープなワンツーで八重樫の顔面を弾くが、ペースを奪い返すまでには至らない。6回以降は自らクリンチに出る場面も増え、ポイントも拾い損ねた。
公式ジャッジは僅差ながらも、三者とも八重樫を支持したことが近年の関西がまともな判定を行っていることの証だと言えよう。何より、東日本から遠征してきた浦谷氏よりもアタック原田氏が八重樫に多くのポイントを与えているのだから。

空位となっていたこのタイトル、今年3月21日にも後楽園ホールで王座決定戦が開催された。試合後、敗者は急性硬膜下血腫で命を失い、勝者もまた硬膜下血腫で王座返上、引退を余儀なくされた。あまりに残酷な結末を経て、ジャスト3カ月後、大阪でのこの試合がある。
ここに出場した堀川、八重樫がともに3月21日の試合で亡くなった辻昌建選手(帝拳)に昨年の「最強後楽園」で敗れていることも何かの因縁だろう。

試合後、新王者・八重樫は「ベルトに恥じない試合をしていきます」と語った。
消し去ることのできない悲しみ、決して繰り返してはいけない悲劇から、再び時間が動き始めた。思いの詰まったベルトには重みがある。
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あと、試合後、八重樫に無理やりマイクを渡して勝利の喜びを語らせていたが、インタビュアーくらい用意しろよ。八重樫の謙虚な挨拶はたいへん良かったですが。
すみません。第二部は見ずに帰りました。
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by the_leaping_hare | 2009-06-22 05:51 | Box
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