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山猿

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夢の始まり【第2章】リベンジ

「WBA世界フライ級タイトルマッチ」(2009年10月6日@大阪市中央体育館)
王者:デンカオセーン・カオウィチット(タイ)○判定2−0●同級11位:亀田大毅(亀田)
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おれの採点では114−114。
世界戦に相応しいレベルの試合だったかどうかは置いといて、悔しいけれど、亀田大毅がこのクラスの日本トップレベルの実力のあるボクサーであることは認めざるを得ない。
判定辛勝のデンカオセーンは久高寛之戦に続き不細工なボクシング。これでよく世界王者だと思う。
極めて真っ当なレフェリングにジャッジが展開されたこの結果にはボクシングの“聖域”が侵されず、かろうじて守られたような感じがして心底安堵した。

見どころのないカードばかりが並んだ前座では開始数秒でブレイク後の加撃により対戦相手が続行不能となり、加撃者に失格負けが宣告される珍事もあり、予定時刻よりも早く終了。メイン開始前に1時間近くの休憩が入ることとなった。それでもメイン開始時には会場はかなり埋まった。有料入場者がどれほどいるのか知らないが。主催者・亀田ジムの発表は5742人と実数に近いものだったが、これが井岡ジムだったら1万人と発表していても不思議ではない。さすがに金を払ってまでアンチは来ないのか、会場は概ね大毅への応援という雰囲気で、口汚い野次などは目立たなかった。
TOSHIの「君が代」斉唱、そして「大毅、がんばれえええ!」の絶叫を経て試合開始。TBS の中継は生放送でした。

まずは王者優勢で試合が進む。最近では格下相手にはジャブを打ったりもしていた大毅だが、予想通りというか強敵相手には顔面をガードでがっちり固めて前進するだけ。距離を詰めて左フックを強振するお馴染みのスタイルだが、中間距離で王者に左ジャブを上下に散らされ、空いているボディを狙われる。ただ、王者に坂田健史を倒した右パンチのキレはない。大毅の左フックは打ち出しに力が入り過ぎて伸びず、射程が極めて限定されていることから届かない。
さすがにこれでは大毅にポイントは振れんよという試合は5回あたりから流れが変わる。距離が詰まり、大毅は右ストレートを伸ばして左フックに繋げるという攻撃が出るようになった。大毅の左のダブルは顔面→顔面、顔面→ボディ、ボディ→ボディとなかなか多彩でしかも繋ぎが速い。いつこんなパンチ覚えた。同時に、王者にスタミナ切れの兆候が早くも見え始めた。デンカオセーンは狙いを右ボディに完全に絞ってパンチを入れているが、大毅の細いボディに効かない。クリンチに頼るシーンが増える。

6回開始時の脚を止めての打ち合いでも大毅は負けていなかったが、ここぞという時に左フックのに頼る癖は変わらず、これはリズムも強弱もなく力任せに打つだけで見た目ほど“効く”パンチではない。いい流れで迎えた7回には再び中間距離でガードに閉じ籠ってしまい手が出ず、痛恨のポイントロス。もう少し自分の耐久力に自信を持ってもいいのではないか。
9回以降はスタミナで圧倒した大毅のペースとなるが、失点を挽回するには及ばず僅差判定を落とした。デンカオセーンのクリンチは醜い限りだが、減点を取られない術を熟知しており実に老練。また、大毅のクリンチ時の対応もまずく、振り解くでもなければ、ホールドを主張するでもない。王者に付き合い、グダグダの流れを共作した。

しかしまあ、過去の愚行のイメージが悪過ぎるとはいえ、単純に20歳のボクサーと考えれば称えられてもいいファイトだろう。豊富な練習量に支えられたフィジカル、スタミナは十分。技術の向上も見える。亀田大毅に最も足りないのは勝ち負けのわからない本当の意味での勝負の経験。この試合でまた大きく成長したことだろう。
父親が判定に異を唱えているが、なぜ黙っていられないのか。大毅が変わろうとしている中、変わらない人間もいる。

テレビに映る方向のリングサイドにはトミーズ雅を筆頭に、たむけん、円広志、ハイヒールモモコら亀田派との印象を持たれても構わない在阪芸人が多数。あと、協栄ジムとの裁判で亀田家の弁護を担当している北村晴男弁護士も。反対サイドでは橋下徹大阪府知事が観戦しており、試合前には北村弁護士に挨拶に行っていた。ボクシング関係者は関わりたくないのか極めて少なく現役王者の姿は確認できず、歴代王者もほとんどいなかった。
なお、この日の会場には弾き語り用の電子ピアノも用意されていたが、もちろんお披露目されることはなかった。
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by the_leaping_hare | 2009-10-07 08:48 | Box
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