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山猿

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決着

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「WBA世界フライ級タイトルマッチ」(2010年2月7日@ワールド記念ホール)
王者:デンカオセーン・カオウィチット(タイ)●判定○同級11位:亀田大毅(亀田)

試合内容は第1戦と同じ。試合自体が世界戦と呼ぶには低レベルなのも同じ。
4カ月という期間ではボクサーとしての変化はそれほど見られず、王者は相変わらずスタミナ難を抱え、挑戦者は攻撃センスを欠いたまま。だが、戦術的にも改良が皆無だったデンカオセーンに対し、亀田大毅からは前回の敗因を突き詰めた戦略を採り、そのための練習を重ねてきたことが感じられた。具体的に言うと、デンカオセーンのクリンチへの対策。前回は合わせて休むだけだったが、今回は振りほどくことはしなくとも抱え込まれながら空いた手でボディを叩く、そしてホールディングに対する顰めっ面でのアピール。クリンチ時での引き倒し、繰り返される自らのスリップダウンも用意していたものだろう。

挑戦者陣営の思惑通り事は進みデンカオセーンは6回にホールドの減点。5回にはスタミナ切れの兆候が見えていたが、反則負けの可能性が早々と出たことでクリンチを重ねることに制限が出た。その後はまるで見せ場なくポイントを失い続け、11回には駄目押しの2度目の減点。スコアは110対116×2、112対114と一応は減点がなくとも0−2で亀田の勝利となっている。おれの採点は2〜5回をデンカオセーンに与えただけの110対116。

亀田家とTBSの執念が生んだ国内史上初の兄弟世界王者誕生劇と言っていいだろう。
この王者にこのタイミングで挑めば勝てるということへの嗅覚、そして強引にでもマッチメイクをまとめあげる手腕、明らかに無理があるウェイトで試合を行う体力。感心する。同時在位は無理としても世界初の三兄弟世界王者も実現する気がする。そこに感動は存在しないが。

マネジメントにおいても、トレーニングにおいても父親ではなく優れたブレーンが存在するのだろうが、特にファイトプランの立て方に間違いがない。兄・興毅は打撃戦を徹底して避けて打ち終わりにパンチを合わせるスタイル、弟・大毅はフィジカルに任せた消耗戦。ハナからKOは狙っていない。結果を出すことで復権を目指す亀田家に試合内容は関係ない。だから亀田の試合はおもしろくない。そしてTBSの実況は騒ぐ。
9回開始時に打ち勝ったシーンなど大毅は打撃戦をやらせても結構おもしろいと思うのだが。

券売はすごく悪いと聞いていたが、ワールド記念ホールはそれなりに埋まっており、長谷川穂積の世界戦と比べてもさほど遜色ない。ただ、アリーナの席設置において関係者席が多く、有料席は少なかったかな。
大毅の入場曲「男一匹ガキ大将」が変わっていた。なんでも韓流ドラマのテーマ曲らしいが、なかなか壮大で良かった。弁慶の衣装と五条大橋のセットは健在。続いてデンカオセーンが「爆裂都市 BURST CITY」のサントラで入場してきたのも前戦と同じ。デンカオセーンへの声援はほとんどなく、亀田ファンで会場は占められていた。なお、試合後の弾き語りは聴いていない。披露されることはなかったが、前回の会場にもピアノは用意されていました。

亀田陣営は強制されている坂田健史(協栄)との対戦を避けて王座返上の意向らしいが、計量時の姿を見るとフライ級で戦い続けることには無理があるだろう。WBA世界Sフライ級王者・名城信男(六島)をターゲットにするという戦略は現実的なものだろうし、王者のまま引退という選択も悪くないと思う。
それにしても、世界王者の価値は落ちたものだ。
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by the_leaping_hare | 2010-02-09 20:58 | Box
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