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山猿

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インビクタス

「インビクタス/負けざる者たち」(2009年・米国)
監督:クリント・イーストウッド 出演:モーガン・フリーマン、マット・デイモン
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建国記念の日の午前中に観に行ったところ、冒頭のシーンで「1990年2月11日」の文字が浮かぶ。おー、なんともいい日に観たものだとうれしくなった。

安心して観ていられるというレベルを数段超えた傑作を連発しているイーストウッド監督の最新作。
冒頭、実に秀逸。一本の道を隔ててサッカーに興じる黒人の子供たちとラグビーの練習をしている白人青年の集団。一方はボロボロの服に裸足でボールを蹴り、一方は揃いのジャージで規律化されたトレーニングに励む。荒れ地と芝生のグラウンド。目の前にあるのに金網と鉄柵により決して交わることのない世界。その間に伸びる道を27年間に渡る勾留から解放されたネルソン・マンデラを乗せた車が通り過ぎる。
黒人と白人の対立、マンデラの存在、南アにおけるラグビーの持つ意味など時代背景を余計な説明なく一瞬にして描き出した導入。その後も結末がわかりきった話でありながら、緊張感を保ったまま最後まで観ることができた。
「スプリングボクス」、「アパルトヘイト」の意味くらい知っていれば、ラグビーのルールは分からなくとも内容は理解できる。

もちろん95年ラグビーW杯の検証映画などではなく、イーストウッドは当時の南アを通して「国家」を描き、現代アメリカ、そして全世界へのメッセージとしている。赦しも、交わりも、希望も込めて。すばらしい映画でした。

劇中、苦笑したシーン。
WTBジョナ・ロムー擁するオールブラックスがどれほど強敵であるかマンデラ大統領に説明するスポーツ大臣。
大臣:「えー、オールブラックスは日本に145対17で勝っています」
大統領:「145?1試合でか」

というわけで、日本ラグビーの黒歴史であり人気低迷のきっかけをつくった試合にも触れられています。
そして今、相も変わらず無能団体、日本協会は2019年のW杯を誘致しました。イベントとしての成功は到底望める状況ではないと思いますが。
クライマックス、スプリングボクスの背番号「6」のジャージを着たマンデラ大統領がフランソワ・ピナール主将にウェブ・エリス・カップを手渡す。確か第2回W杯でのプレゼンターはエリザベス女王でした。さて、日本では誰になるのかな?間違っても元首相とかは嫌ですよね。
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by the_leaping_hare | 2010-02-12 10:11 | Movie
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