ブログトップ

山猿

cdghare.exblog.jp

THE EVENT

e0042386_23303114.jpg
「WBO世界ウェルター級タイトルマッチ」(2010年3月13日@カウボーイズ・スタジアム)
王者:マニー・パッキャオ(比国)○判定●元IBF世界同級王者:ジョシュア・クロッティ(ガーナ)

08年12月にパッキャオがデ・ラ・ホーヤとウェルター・リミットで対戦すると報じられた時は悪い冗談かと思ったものだが、今や、ナチュラル・ウェルターのクロッティと戦うことにまったく違和感がない。それどころか、負ける姿が想像できない。強固なガードと驚異的なタフネスを誇るクロッティを倒すことはできなかったが、圧倒的なスピード、手数、パンチ力、スタミナで1人がフルマークを付ける完勝。決して弱くはないクロッティが亀田大毅に見えたほどの実力差があった。

ダラス・カウボーイズの新本拠地に5万994人の観衆を集めたメガファイト。
ブロッキングに絶対の自信を持つクロッティはガードの上を打たせておいて反撃の機会を伺うスタイルだが、パッキャオの序盤の強さを意識した今回は“攻防分離”が極端にはっきりしたものとなった。高く、隙間もなくしたガードで対峙すると、前半戦は攻撃を完全に捨てて守備に徹し、パッキャオのスタミナ落ちを待つ。

クロッティの戦術を織り込み済みのパッキャオは、セオリーとしてガードの上を叩く顔面への左ストレート、ガードの外から巻き込む右フックをスピード重視で見せて、一連のコンビネーションの中にストマックへの強い左ストレート、脇腹への右ボディフックを組み込む。手数で圧倒して開始直後から主導権を握ると、2回には左ボディストレートでダメージを与える。3回にクロッティの右ストレートを数発食ったことでポジショニングに慎重になったため、以降は左ボディストレートの割合は減ったが、右ボディを叩き続けた。驚異的な手数とスタミナ。早いラウンドからKOを狙いながらもフルラウンドにも対応できるボクシングを展開した。この試合を“前哨戦”と見るなら、KO勝ち以上に意味を持つ勝利だ。

クロッティはガードの堅さ、打たれ強さだけなら同国人の元WBA世界ウェルター級王者アイク・クォーティより上とも言えるが、攻撃力が物足りない。窮屈な構えから最短距離を鋭く射抜く右ストレートは見事だが、フィジカルに優れながらも攻撃の「閃き」というものがない。前半戦のポイントロスは承知の今回、望んでいた相手の失速はなく、自らが心身ともに消耗してしまった。勝機さえ見出せない完敗だった。

“I don't know.I am going to decide that after the elections.”
次戦について答えるパックマン。
政党「ピープルズ・チャンプ・ムーブメント」の党首でもあるパッキャオは、5月10日投票の大統領選と同時に行われるフィリピン下院選にミンダナオ島サランガニ州から立候補。果たして結果は如何に。
そして5月1日、もうひとつの“前哨戦”「WBA世界ウェルター級戦」がラスベガス・MGMグランドで開催される。
e0042386_1225885.jpg

[PR]
by the_leaping_hare | 2010-03-14 23:59 | Box
<< バナナオレ カウボーイズ・スタジアム >>