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山猿

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Monster Left

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「WBC世界Sバンタム級タイトルマッチ」(2010年4月30日@日本武道館)
王者:西岡利晃(帝拳)○TKO5回1分14秒●同級10位:バルウェグ・バンゴヤン(比国)

必殺の威力を秘めると同時に、対戦相手からは最も警戒されている「モンスター・レフト」で試合を決めた西岡の完勝。初の国外戦というには不敵で大胆、平気で反則も繰り返す10歳下の挑戦者を徐々に手詰まりに追い込み、技術的にも精神的にも余裕を失わせておいての仕留めのプロセスは名人芸だ。

V1ガルシア戦は基本パターンの積み重ね。V2ジョニゴン戦は左の打ち分けの絶妙さ。V3エルナンデス戦は左一撃の威力。すべて左で仕留めている4連続KOのプロセスは多岐に渡っており、実に見応えがある。

スタートから右強打、強振の挑戦者に冷静に対応しながら自身のベストポジションを探る動きの中でも、的確にパンチを入れてペースを掴む。2回に右を2発喰らって動きが止まったシーンだけは余計だったが、4回後半には挑戦者の動きをほぼ見切っていた。この回終了後、採点が公開され、案の定、ジャッジは揃って西岡を支持。このままでは勝てないと無理に出てきたフィリピン人には隙が生じ、西岡は一見危険にも思えるポジションへの侵入も可能となる。1分も待たずして望むタイミング、間合が近づく。ハイライトは正面から最短距離を射抜く左ストレート。まさにストレートパンチの教則本のような一撃を顎に叩き込むと、挑戦者はもんどりうってダウン。立ってきたのが不思議なほどのダウンシーンだった。再開後、左ストレート、アッパー、右フックを乱打してストップ。格の違いを見せつけた。

この日の武道館の雰囲気は最高だった。
2階席(アリーナは地下なので実質3階)最後方数列は黒幕に覆われ、1階席の2ブロックはスクリーンで塞がれていたが、設置座席は満員。
会場外のグッズ売り場は開場前から行列、入場制限。長谷川の挑発Tシャツ、長谷川バージョンのポスターは早々に売り切れていた。
世界戦の前座でお寒い判定勝ちを繰り返すことが恒例となっていた前WBC世界フェザー級王者・粟生隆寛(帝拳)も今回はなかなか気持ちの入った試合で世界挑戦経験のあるワイベル・ガルシア(パナマ)に8回TKO勝ち。なんと粟生のKO勝ちは06年11月13日(つまり長谷川のV3戦前座)以来とのこと。
ジミー・レノンJr.のコール。沸き起こる歓声。緊迫感のある世界戦2試合。
なぜか西岡の試合は国歌吹奏がなかったが。

一方で、テレビ中継は不満。
家族の話しかできない日テレはセンスないんだから普通に西岡→長谷川の順で生中継しろって思う。長谷川の入場時、コーナー下で山下会長が長谷川にかける言葉がはっきり拾われていたが、ピンマイクでも付けさせているのか。こういう部分は当事者だけのもので、テレビの踏み込む領域ではないと思う。あと、一度は見捨てておきながら他局で好試合を続ける西岡を“強奪”するやり方も気に入らんね。
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by the_leaping_hare | 2010-05-04 05:22 | Box
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