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山猿

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日本人初 7戦目ダッシュ歴史を変える一瞬

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「WBC世界ミニマム級タイトルマッチ」(2011年2月11日@ワールド記念ホール)
王者:オーレドン・シッサマーチャイ(タイ)●TKO5回1分7秒○同級10位:井岡一翔(井岡)

フィニッシュの場面は会場ではよく分からなかった。そういうわけでVTRで確認。
5回1分。王者に右フックを打たせておいてガラ空きのボディにインサイドから左アッパーを突き上げる。一瞬の間を置いて効いた王者が苦悶の表情でディレイドダウン。鮮やかなるレバーショット一撃で井岡一翔が国内最短となる7戦目での世界王座獲得に成功した。

辰吉丈一郎にしろ、名城信男にしろ、過去の最短奪取は経験の差を勢いが覆したものだったが、今回は異質。40戦無敗のカウンターパンチャーであるオーレドンにカウンター勝負を挑み、心理戦、技術戦で圧倒した。これが7戦目のボクシングか。正直驚いた。
敢えて先に打っていかず、誘い出す序盤。手数は出さないものの、ジャブを使いながらじわじわと前に出てプレッシャーをかける。ロープを背負う王者が焦れて打ち始めるところを逆にカウンター。ハンドスピードに優れ、パンチの繋ぎも速い。相打ちにいく度胸も備わっており、カウンターの取り合いを有利に進める。左フックの相打ちとなった2回の最初のダウン。打ち出しは井岡の方が一瞬遅いが、パンチのスピード、パンチを打つ際のバランスで勝ったことでフラッシュダウンを奪う。

オーレドンは07年11月29日、タイ空軍基地特設リングでイーグル京和(角海老宝石)から王座を奪った全盛期に比べると随分落ちているが、昨年3月27日、有明コロシアムでの黒木健孝(ヤマグチ土浦)とのV5戦時でもそれは明らかだった。オーソドックスの右ストレートの打ち終わりに合わせる左カウンターを得意とするテクニカルなカウンターパンチャーだが、ボクシングが雑になっている。やたらと打ち終わりに上体が流れるようになり、カウンターの始動に遅れが生じる。振りも以前に比べて大きい。バランスが悪化したことで最近の試合では逆にカウンター狙いが仇となってダウンすることも多い。すべてを熟知したような挑戦者陣営の切り崩しだった。

4回終了時の公開採点でポイント劣勢を自覚した王者が出てきた5回。打たせておきながらもタイミングを計る余裕は失わず、カウンターのボディショット。あのタイミングでピンポイントに打ち込めるということは用意していたパンチだろう。見事な王座奪取。

井岡ジムだけあって、相変わらず凄い動員。観衆は主催者発表で1万1000人。有り得ない数字だが、神戸ワールドに立見が出ていたのも事実。
前座からKO決着の連続で、予備カード2試合と2度の休憩を入れてもメイン前に時間が空く。ここで山Pが登場。青コーナー下で番組の冒頭録りが行われ、場内騒然。TBSでの中継は19時からだったが、セレモニー開始が17時45分、試合開始は17時58分だった。録画放送にしては微妙な試合開始時間だが、これは山Pらのスケジュールが優先されたものだと勝手に予想する。朝、六本木ヒルズで舞台挨拶をして神戸に移動、当日中に帰京ということを考えると、これくらいの時間での試合がベストということで。
TBSの放送はまあ良かった。「あしたのジョー」の番宣に終始することなく、ゲスト陣は視聴率アップに貢献。余った時間で「具志堅用高KO集」を流した判断には拍手を送りたい。

勝利者インタビューでの井岡の「4階級宣言」は明らかに亀田を意識したもの。未だ蔓延り続ける亀田に対してのアンチテーゼとしての自覚もある。期待を持って今後も見続けたい。
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by the_leaping_hare | 2011-02-14 23:59 | Box
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