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山猿

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山中vs岩佐

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「日本バンタム級タイトルマッチ」(2011年3月5日@後楽園ホール)
王者:山中慎介(帝拳)○TKO10回1分28秒●同級1位:岩佐亮佑(セレス)

今春のチャンピオンカーニバルの目玉カードは、期待以上の好試合となり、王者・山中慎介が最終回ストップ勝ち。“Eagle Eye”岩佐亮佑との無敗対決を制し、初防衛に成功した山中はこれで8連続KO勝利。世界初挑戦へ秒読みに入った。

両者とも身長170センチのサウスポー。仕留めの精度は共に高いが、それが硬質の左ストレートに集約される山中に対し、スピードに恵まれトリッキーな動きもできる岩佐の方が戦術の幅は広いように見える。
しかし、この試合では両者の「経験」が勝敗を左右した。数字上のプロキャリアではない。「サウスポー対サウスポー」の経験である。
岩佐は今回がプロ初のサウスポーとの対戦。これまで自らが優位性としてきたものに対峙しなければならない。サウスポーの特異性を知り尽くしたような師、元WBA世界Sフライ級王者・小林昭司(セレス小林)会長の指導の下、対策は施してきただろうが、実際のところ、山中クラスの相手を練習段階で用意することは簡単ではない。
一方で王者陣営。ジム内を見渡しただけで西岡利晃、粟生隆寛、下田昭文というサウスポーの世界王者3人。環境の違いは言うまでもない。

「左対左」ということで挑戦者は右リードを重視したように見えた。その成果は右の突き合いを有利に進め、左クロスを当てまくった序盤の優勢として表れたが、同時にポジションの固定、サイドへの動きを制限することにも繋がった。
これは縦の動きで勝負する山中にも不都合ではなく、このエリアなら引き出しの数でも負けていない。序盤のピンチを乗り切ると左ストレートを長短上下に打ち分け、挑戦者にダメージを重ねる。右ジャブに限らず、1発目のパンチからできるだけ当てようとする挑戦者と、1発目はミスブローでもいいという王者の意識の違いは望まざるも両者の距離を縮めることになり、ペースは山中に傾いていった。
それにしても、3回までの岩佐は一気に倒し切ってしまうのではと思えたほどのパフォーマンスだったが。

山中は南京都高3年時の00年、とやま国体フェザー級少年の部で優勝。準決勝では習志野高1年だった粟生隆寛にポイント勝ちしている。その後の主要大会を総ナメして史上初の「高校6冠」となる粟生に高校段階で最後に土をつけた選手だ。岩佐は習志野高で粟生の5学年後輩。高校時代は3冠を獲得している。
両者を繋ぐその存在。リングサイドで観戦していた粟生は決着後、エプロンサイドに駆け上がって泣きそうな顔で勝者と歓喜の抱擁を交わしていた。

リング上での勝利者インタビュー。
「1位の、最強の岩佐君とやったんで、まあ自分の中では日本で敵がいないと思っているんで、もう本当世界戦やりたいです。できればまあ亀田君とやりたいですけどね」
山中vs岩佐。勝者の次戦と、敗者の未来に注目だ。
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by the_leaping_hare | 2011-03-05 23:59 | Box
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