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山猿

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The REAL 〜World Premium Boxing 5〜

e0042386_3221860.jpg2008年の国内最初の世界戦は,新春の浪速でWBAとWBCのバンタム級ダブル世界戦。日本初上陸(過去二度決定しながら流れた)のWBA王者・シドレンコ(ウクライナ)に池原信遂(大阪帝拳)が挑めば,WBC王者・長谷川穂積(真正)が8ヶ月ぶりのリングでバンタム級国内最多防衛記録となる5度目の防衛を目指しました。
テレビは延長ありのゴールデン2時間枠で,両試合とも生中継。さらには昨年12月にメキシコで行われたリナレスの世界戦のダイジェストを入れるなど精一杯がんばっておりました。一応ほめてます>日テレ&讀賣テレビ

WBA王座戦はテクニックで上回る王者が大差判定勝ち。おれの採点でも119−109でシドレンコでした。初回を様子見に費やした王者は2回から手数を増やす。2回終盤には池原の打ち終わりにワンツーの右を叩き込み,主導権を掌握。そのままの一方的なペースで最終回のゴングを聞きました。腰高の池原は身長の低い王者を押し込めず,パンチの交換では王者のワキを固めた短い左ジャブを先に当てられ続けた。かつて“大阪帝拳のダイヤモンドホープ”と呼ばれ辰吉丈一郎の後継者となることを期待されていた男も気がつけば31歳。ようやく辿り着いた最初で最後の夢舞台で,前に出る気持ちは見せましたが,あれが限界でした。

WBA王座戦からは一変,これが同じ階級の試合かと疑うほどスピーディーな攻防となったWBC王座戦では王者の安定感だけが目立ちました。おれの採点は118−111で長谷川。指名挑戦者のマルドロット(イタリア)はスイッチを繰り返す変則派でしたが,怖さはまるでなかった。長谷川の敵は挑戦者よりもむしろ出血でした。2回にバッティングで右目上から大流血。これをヒッティングと判断されたため,TKO負けの危機に陥った。この難しい状況で,着実にポイントを重ね続けた技術はさすがです。
移籍を“タブー”とする日本ボクシング界において,昨年10月に現役世界王者として史上初の国内移籍を行った長谷川は,結果を出さないといけないプレッシャーとも戦っていたのでしょう。初回から倒すことを意識した大振りが目立ちました。特にウィラポン(タイ)2戦目のフィニッシュブローとなった右フックが顕著でした。左ストレートを捨てて右フックを強振するコンビネーションでバランスを崩すシーンが何度かあった。長谷川本来のスタイルから逸脱した“力で倒すボクシング”が不要な流血を招き,KOを逃した一番の要因といえるでしょう。
しかしレフェリーはカットがバッティングであることをすぐに指摘されたのでしょうね。あれだけ血が流れているのにラウンド中のドクターチェックが一度もないというのは普通ありえないわ。
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by the_leaping_hare | 2008-01-29 06:05 | Box
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