ブログトップ

山猿

cdghare.exblog.jp

スリラーin横濱

e0042386_1192774.jpgリングサイドでの印象はまた違ったものだったのかもしれませんが,テレビで見る限りでは,振りの派手な川嶋のフックが動きの鈍い王者を支配した試合だったようにも思えた。ムニョスは長い左ジャブを多用したが,さほどヒットしておらず,上回っていた手数もポイントにつながるほどではない。逆にボディを打たれて露骨に嫌がる様は失点に直結するものと思えたが,3人のジャッジはそろって王者を支持。明白な差のないラウンドが王者に流れた結果だろう。

昨年1月,クリスチャン・ミハレス(メキシコ)との再戦で,事実上のダウンを喫し,人生初のTKO負けを喫した川嶋。自慢のタフネスに翳りが見えたこともあり,この挑戦は無謀に思えた。しかしこの夜,横浜のリングで展開された戦いは,戦前の予想など吹き飛ばす気持ちの込められた激闘だった。
ひとつ悔やむとすれば9ラウンドの戦い方。イケイケの流れの中で,川嶋はこの3分間を休んだ。距離を取り,中途半端にポイントと勢いを失った。ラウンド終了後の解説席でのWBCフライ級王者・内藤大助のコメントが印象的だ。
「もったいねぇな」

減量でのミスも加わり,ムニョスは明らかに調子が悪かった。それでも強打者が強打者であることに変わりはない。クリンチだけで凌いでいた11回,右ストレートのカウンターで川嶋をぐらつかせ,一発で形勢を逆転した。あと,忘れてはいけないのがこのベネズエラ人は顎が強いということ。02年3月にセレス小林(国際)から王座を奪った試合でもそうだったが,かなり危険なタイミングでパンチを入れられながらも何事もなかったかのように反撃に出る。川嶋のフックをまともに浴びてもトラブルには陥らなかった。

強打者同士の真っ向勝負。熱戦であり,好勝負だった。二本目のベルトには届かなかったが,心に残る川嶋勝重のラストファイトだった。
[PR]
by the_leaping_hare | 2008-01-30 06:28 | Box
<< 大阪の逆襲 The REAL 〜World... >>