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山猿

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The REAL 〜World Premium Boxing 6〜

e0042386_2056491.jpg戦前の評判通りともに王者が力の差を見せつけて勝利したダブル世界戦でした。

WBAスーパーフェザー級戦で王者エドウィン・バレロ(ベネズエラ=帝拳)に挑んだ嶋田雄大(ヨネクラ)の工夫と勇気は確かに見えました。右構えの嶋田は時計回りで距離を取ることを基本的な方針としながら,サウスポーのバレロの右ジャブを左グローブでストップし,続いて飛んでくる左を外して右カウンターを放つ。攻撃は右カウンターのみ。近距離はクリンチで凌ぐ。作戦は徹底していました。
パンチを放つ時にノーガードになるバレロの左ストレートは打ち出しは意外とコンパクトですが,「引き」は決して速くない。しかも左ボディストレートも多用するため,顔面が空いている時間が長い。カウンターを打ち込むチャンスはあります。しかし一瞬でもタイミングを間違えれば自らが怪物王者の左の餌食となるため,危険極まりない作戦ですが,この戦略を貫くだけの勇気と冷静さを36歳の挑戦者は持っていたと思います。
2回に初めて右カウンターを狙ったタイミングで当てた嶋田は,3回,4回と優位ともとれる内容に持ち込みますが,ここに落とし穴と王者の凄みが待っていました。4回終了間際,バレロの左に対して,迷わず右を放った嶋田ですが,強く,鋭く踏み込んできた王者に逆にボディに左ストレートをカウンターで突き刺されます。この一発で戦略遂行を可能にしていたフットワークが破壊される。挑戦者は最後まで右カウンターを打ち続けますが,7回,この右に王者の右フックを合わされジ・エンド。左手でロープを掴み,必死にダウンを拒んだ姿はこの試合にかける執念が伝わってきました。嶋田の戦い方はバレロ攻略の一端を示しましたが,よりプレッシャーを強め,よりパンチを出し,強引に試合を決めてしまったバレロを崩すのは容易いことではありません。

WBCバンタム級戦の挑戦者クリスチャン・ファッシオ(ウルグアイ)は長谷川穂積(真正)に挑むレベルになかった。様子見に終わった初回,長谷川は速い左ストレートを打ち込み,挑戦者の強引な仕掛けに牽制を与えると同時に,早くもウルグアイ人の攻撃パターンを見切りました。2回1分30秒過ぎ,リズムも立ち位置もまるでつかめないまま不用意に出てきたファッシオに左ストレートの打ち出しからフック気味にアジャストした左ショートカウンターを鮮やかに決めて最初のダウン。再開後に連打で決めてしまいました。文句なしの圧勝です。次戦は米国進出を望みます。相手は人気・知名度ともに抜群の元WBC二階級王者のホルヘ・アルセ(メキシコ)がベスト。勝てば一気に世界に名を広められますし,サウスポーへの対応のまずいアルセには確実に勝てると思います。

残念なのが今回の視聴率が7.7%という低い数字に終わったこと。長谷川の世界戦7試合の中で最低の数字です。同時間帯ではテレ東での巨人戦(7.5%)には僅差勝ったものの,反町ジャパンの親善試合(CX,10.3%)に負けるとは。早いラウンドでのKO決着は視聴率に結びつかないというボクシング中継の宿命ながらも,今後の地上波生中継の撤退につながらないことを願うばかりです。
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by the_leaping_hare | 2008-06-22 23:18 | Box
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