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山猿

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THE CHALLENGE

e0042386_1210419.jpg「ライト級12回戦」(2008年9月13日・MGMグランドガーデン)
WBO世界ライト級暫定王者:ホエル・カサマヨール(キューバ)●TKO 11回2分55秒○元二階級王者:ファン・マヌエル・マルケス(メキシコ)

トリプル世界戦@横浜ではなく,まずはラスベガスでのこの試合。日本では9月15日20時からWOWOWで放送されました。つまりテレ東でトリプル戦が放送されていた時間帯ですよ。テレ東のボクシング中継はマニアも喜ぶ演出で評価しているのですが,ひとつ文句があるとすればWOWOW EXCITE MATCHのレギュラー放送と重なる月曜夜に開催しすぎることです。ボクシングファンの数なんて限られてるんだから,必然的に視聴率が落ちるし,もったいないとしか思えません。

バルセロナ五輪バンタム級金メダリストのカサマヨールが37歳。マルケス35歳。身体的にはピークを過ぎながらも,世界のトップに君臨する両者がその技巧の限りを駆使した好試合。職人芸ともいえる距離操作とカウンターの取り合い。ダウンありのKO決着。非常に見応えがありました。

この試合,カサマヨールが保持するWBO暫定ライト級王座が賭けられる話もありましたが,結局はプロモートするゴールデンボーイプロモーションが認定料を払うのをケチり「リング誌認定タイトルマッチ」となった模様。日本でいえば「ボクシングマガジン認定王座」みたいなもんか。まったく権威が感じられんのだけど…

しかし試合は緊張感の張り詰めた高度な技術戦。一定の距離を崩さず試合をコントロールするカサマヨールのボクシングは一見,退屈にも見えます。ただ,その距離を常に保つ脚の運びが実に巧妙で,さらには強引に距離を崩しにかかる相手には精度の高い左カウンターが待つ。この試合でも初回に攻め込んでペースを握ると,2回からは安定したボクシングに切り替えました。
序盤,マルケス兄はカサマヨールの距離を嫌わず,ロングレンジから得意のコンビネーションの起点を探る。しかし,距離は遠く,サウスポー殺しとなるノーモーションの右ストレートを外されて左カウンターを重ねられてはペースは掴めない。
中盤,距離を詰める戦術に切り替えたマルケスのパンチが当たるようになり,カサマヨールは右目上をカット。それでも左カウンターのタイミングを取り戻し,ペースを完全に渡さないカサマヨールはさすが。カサマヨールがやや有利という流れで11回を迎えました。

11回も残り30秒となるところ。打ち合いの中でも防御意識,バランスの崩れなかったマルケスが左右フックの3セットのコンビネーションでダウンを奪う。再開後,ラッシュでダウンを追加し,試合を決めました。繊細な技術戦が辿り着いた壮絶な結末。
一瞬のチャンスを逃さなかったマルケスの技術,集中力は見事でした。カサマヨールの過去の3敗はどれも微妙な判定負け。キャリア初のKO負けを付けたマルケスは,同時にキューバが生み出した精密兵器に初めて完勝した選手ともいえるでしょう。
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by the_leaping_hare | 2008-09-18 14:04 | Box
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