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山猿

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9月22日・大阪府立体育会館第一競技場

分不相応な府立第一での開催。試合について触れる前に,この興行に文句を言っておきたい。800人収容の地下の第二競技場で十分な客入りでしたが,主催者発表では観衆5000人。セミファイナルの対戦相手変更におけるプロモーターの対応は最悪です。日本でも御馴染みのファン・ランダエタ(ベネズエラ)が右手甲の故障か何かで試合3日前に出場をキャンセル。プロボクシングでは直前のキャンセルなど別に珍しいことではありませんが,興行の目玉としていた選手が出ないことになったというのにチケットの払い戻しをしないというのはどれだけ非常識な対応か。ベネズエラ陣営に騙された,損害賠償を請求するなど声を上げるのは勝手ですが,その前に興行主の金沢ジムはチケットを買った観客に責任を果たせよと言いたい。しかもランダエタ不出場を試合3日前に公表したというのに外国人選手の代役が立つというのは,早々とランダエタの欠場が分かっていたのにチケットを売るために公にしなかったのでは邪推されても仕方がない。

前座で4回戦が二試合終わると早くもタイトルマッチ。
e0042386_0533645.jpg「日本Sウェルター級王座決定戦」同級1位:古川明裕(W日立)●TKO8回2分36秒○同級2位:野中悠樹(尼崎)
野中が尼崎ジム創設以来三本目となるベルトを獲得。脚が生命線のサウスポーのボクサーと左右スイングを得意とする右のブルファイターという対極なタイプの激突。序盤からスピードで圧倒する野中がシャープな左ストレートと左アッパーで主導権を支配。3回にボディから顔面への左ストレートでダウンを奪うと一気に決着をつけようとするが,打たせることで距離を詰めてフックを返すという古川の肉弾戦に巻き込まれて右目上をカット。野中は巧いのだが,ガードが低いので危なっかしい。特に左フックへの対応が不安定だった。前に上体を倒すことで交わそうとするが,そこに古川が頭を持っていくためバッティングが度々起こる。
それでもラストチャンスに賭ける執念は見事で,4回に右足首を捻挫しながらもサイドへの動きは止めず,的確な左ストレートで古川の両目を腫れ上がらせる。ドクターストップが時間の問題となっていた8回,左ストレートをカウンターで当てて動きを止めると連打で勝負を決めた。
なお,両選手入場の際,リングアナが「青コーナーから野中悠樹選手の入場です」とコールして野中の入場曲が流れたのだが,しばらくして止まる。場内に一体何が起こったのかという空気が漂い始めたところ,♪ポ〜ニョ,ポニョ,ポニョ,さかなの子♪というおおよそボクシング会場に似つかわしくない歌が流れ始めたかと思いきや,赤コーナーから呼ばれてもいない古川が縁日のお面を被って先に入場してきた。さっぱり訳わかんねえよ。

「10回戦」WBA世界ミニマム級2位:高山勝成(真正)○判定3−0●ハビエル・ムリージョ(メキシコ)
ジャッジ三者とも100−90のフルマーク。6回に高山は毎試合のように出血している右目上をバッティングでカット。一方的に打ち込みながらもダウンどころかダメージも与えることができず,会場もまったく盛り上がらず。

e0042386_1491792.jpg「WBA世界Sウェルター級挑戦者決定戦」同級8位:マルコ・アベンダーニョ(ベネズエラ)●判定1−2○同級9位:石田順裕(金沢)
挑戦者決定戦と銘打ちながらも勝者が次戦で王者に挑戦できるのか非常に怪しい8位と9位のサバイバル戦。12回戦。188センチの長身を誇り,日本人の重量級選手としては抜群の距離感を誇る石田は,序盤,ジャブで距離をキープ。ひと回り小さいアベンダーニョは左フックが重そうだが,距離が合っていない。石田が丁寧なレフトから的確な右ストレートを繋ぎ,ハビエル・ママニ(アルゼンチン)を大差判定で下した試合同様の展開になるのかと思われた5回,中間距離からアベンダーニョの右フックがまともにヒット。動きの止まった石田は左フックをフォローされてスローモーションのように横倒れ。勝負あったと思わせるようなダウンだったが,クリンチもできないグロッキーの状態ながら何とか持ち堪える。その後,距離を取れなくなり,共に左フックが当たる距離での攻防へと移るが,パンチ力,回転力で上回るアベンダーニョが大半の場面で打ち勝つ。6回に偶然のバッティングでアベンダーニョが右目上をカット。試合終了まで三度ドクターチェックが入った。
採点は115ー114(宮崎),115−113(原田),113−115(福地)のスプリットで石田。石田を支持した二人のジャッジは西日本。東日本から遠征してきた福地氏はアベンダーニョを支持していました。まあ,ギリギリ許せる範囲の地元判定でしょう。勝手なことばかりして西日本ボクシング界の混迷を招いている金沢ジム・金沢英雄会長が勝利が告げられた瞬間,リング上でうれし泣きしながら小躍りしていたのが御茶目でした。
金沢会長によると1月3日に大阪府立体育会館と大阪市中央体育館を抑えているとのことですが,王者がドン・キング傘下のダニエル・サントス(プエルトリコ)だけに事はそう簡単に運ばないでしょう。とりあえずは9月28日からドミニカ共和国で開催されるWBA総会での決定を待ちましょう。
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by the_leaping_hare | 2008-09-23 02:10 | Box
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