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山猿

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武本在樹敗れる

「千里馬スーパーファイト DOUBLE MAIN EVENT」(2009年2月11日・神戸市立北区民センター)
◆元東洋太平洋ウェルター級王者:丸元大成(Gツダ)○TKO2回1分51秒●ヌンテップ・シット・サイトーン(タイ)
◆07年フェザー級全日本新人王:木原和正(WOZ)○判定2−1●日本フェザー級2位:武本在樹(千里馬神戸)

丸元がタイ人を簡単に沈めて再起に成功したメインは見所なし。この興行の目玉がダブルメインのもうひとつの10回戦、セミファイナルで行われた木原×武本戦であることは言うまでもない。

昨年9月15日の神戸サンボーホール大会が第29回大会だったので、本来なら今回の千里馬スーパーファイトは30回目ということになるのだけど、なぜかノーカウント。会場も通称「すずらんホール」なる馴染みのないところが用意された。一年に一度使うかどうかもあやしい神戸電鉄に乗り、初めて降り立つ鈴蘭台駅から線路沿いに北に向かって歩くこと約3分。謎の会場が見えてくる。
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会場はIMPホールなどと同様の劇場型。雛壇状の客席とステージとの間のスペースにリングは設置されている。しかしIMPなどと比べるとこの会場は狭く、暗い。アクセスも悪いし、今後の使用は控えてほしい。

13時開始予定が15分ずれ込む。
第一試合は偶然のバッティングによる出血で57秒で負傷ドロー。
第二試合は4回2分32秒TKOのワンサイド。
第三試合は喧嘩のような殴り合いで67秒KO決着。
そんなわけで、開始から30分も経たずして日本Sバンタム級3位・玉越強平(千里馬神戸)が松田雄太(SFマキ)を迎える8回戦となる。自己最重量の58・0キロで登場した玉越はアップ不足だったわけではあるまいが、左フックの大振りを繰り返すいまいちな立ち上がり。4回には右フックをまともに被弾するなど悪い流れだったが、5回早々、ようやくジャブが出るようになったと思ったらタイミングよくワンツーに繋ぎ、先制のダウン。再開後はラフに右フックを叩き込んでダウンを追加し、相手陣営のタオル投入を呼び込んだ。

その後、一試合を終えると15分の休憩を挟み、事実上のメインが始まった。
武本はパワーと経験、木原はスピードと手数という異なる特長を押し出した対戦。おれはやや武本寄りに見て、96−96のドローという採点になったが、木原の手数を重視するならその勝利は揺るぎない。公式ジャッジは96−95、96−97、96−94。

アップライトスタイルからややぎこちなく思えるフォームで繰り出す木原のパンチは、余計なタメや打ち抜きがないため意外と速い。バランスが崩れないため連打も続く。脚もそれなりに使えることで、打ち出しにある程度「間」を求める武本のようなパンチャーには厄介な相手だった。2回以降、木原の軽打をブロックしているものの、武本は手数が出ないままペースとポイントを失う。6回終盤に左フックを叩き込み、木原の動きを止めるなど一発の威力だけは健在だったが、すべてが単発。後続打に繋げる攻撃の幅と気迫はなく、アップセットを許した。

木原は最後まで冷静に戦術を貫き、再ランクを確実にした。タイトルマッチをやらせてもそれなりには戦えるだろう。しかし、さらに上を目指すには何か物足りない。例えばボクサーとしての評価がまったくない後楽園に乗り込んでこの日のようなボクシングを展開したところでポイントを呼び込むことは難しい。

2年前の夏には世界にも挑んだ強打者・武本には取り返しのつかない一敗になった。タイトル獲得実績こそないが、妙に存在感はあり、実力も確かにあった。不敵な発言もこの選手の魅力のひとつだったのだが。試合後の引退表明が寂しい。

なお、今回の興行のチラシによると「千里馬スーパーファイト Vol.30」は4月26日にサンボーホールで開催とのこと。
加えて神戸市北区に「千里馬神戸ボクシングジム北鈴蘭台新ジム」が3月1日にオープンとある。そういう関係もあり、この辺鄙な会場での開催だったのだろうか。
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by the_leaping_hare | 2009-02-12 07:38 | Box
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